No3 味噌づくりの職人は「菌」家庭でつくれる発酵食品

味噌づくりは、3つの材料を混ぜるだけだから本当に簡単です。子どもたちもワイワイ言いながら味噌づくりします。そうなので、味噌づくりというのは職人の世界ではないのです。特に味噌やお漬物は家庭で作るのがもともと基本でした。

発酵食品のお酒や醤油になると、ちょっと素人では難しい職人の技が必要な世界になりますが、味噌づくりは職人はいらないですが、あえて言うならば味噌づくりの職人さんは人ではなくて、味噌を熟成美味しくさせてくれる菌達が職人さんじゃないかなと思います。

味噌ができあがるための時間をおおよそ1年とみれば、その1年のなかで仕込みの時間はあっという間の一瞬です。私たち人間は、見える世界として人の力でできることってとても限られています。味噌を美味しくさせるための時間は、人の力の及ばないところのはるかに長い時間が必要で、実は私たちは見えない世界、人の力の及ばない世界の影響力のほうがずっと大きいということを感じます。

そして私たちはその見えない世界の恩恵のもとに生き、生かされているということを味噌づくりから教えられているような気がします。

第3章|時間がつくる本物の味 — 天然熟成と天然醸造

天然熟成・天然醸造|時間を味方につける発酵

これを言葉で表現すると、「長期熟成」とか「天然熟成」と言われます。味噌はおおむね1年で完成が目安ですが、愛知県の八丁味噌になると3年熟成です。醤油でいえば2年熟成。この醤油のラベルには「天然醸造」(参考天然醸造醤油とは|しょうゆの豆知識|日本食文化の醤油を知る)と書いています。

菌達が働くということと、発酵食品ということからいえば、「天然醸造」は当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、実はこの「天然」と表現できる醤油は実はとても少なく、日本の醤油の製造量の約1%ともいわれています。(参考天然醸造醤油と本醸造醤油の違いは無添加!通販で買える商品も紹介 -Food for Well-being-かわしま屋)

天然と言えなかったら何ですか?発酵食品だから菌が働いているからどれも天然ではないのですか? 天然と言ってもただ格好つけのために書いているのかなぁと思いがちですが、天然醸造と書けるためにはJAS法でのルールがあって、その規定にはまる「天然醸造」というのは結構難しいのです。本醸造という分類もありますが、本というだけあって、本物?と勘違いする場合もあります。

本醸造と言われるものは日本の醤油製造量の全体の8割になりますが、天然醸造醤油との決定的な違いは食品添加物を使っていないということです。また、本来の醤油の旨味を引き出すには2年以上の熟成が必要と言われています。

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