良いもの作れば儲かる
企業的な農業経営は難しくなり、個人的な農業経営が伸び、儲ける農業から「結果的に儲かる農業」になるでしょう。
というのは、企業的な経営は当たり前のことですが、まず利益の追求ありき、です。からなず投資に対して売上げを想定し、経費を償却し、ともかく利益を求める計算の上で成り立っています。
それに対して、個人的な農家では、まず作物に重点が置かれて、結果的に日曜、祭日も休まず、夜中の見廻りさえいとわない場合も多くなります。
これは作物に対する思いやりに他ならず、また、良い作物を作りたいという願いの現れでもあります。前にも述べましたように、作物はほとんどが水分ですので、この思いの波動は作る作物にすべて反映され、記憶されます。
農家さんから、「勿論高値で売れるのも嬉しいけれど、消費者の方から、本当に美味しかった、食べ続けたら身体も良くなった、家族の仲が良くなり、家の中の雰囲気も明るくなってきた、などとお礼を言われることが何ものにも代えがたいほど嬉しくて、作物を作っていて本当に良かったと心から思えました」と報告を受けています。これこそ農業をしていることの醍醐味ではないでしょうか。
さて、農業の特徴のひとつに、生産者に価格決定権がないことがあげられます(もっとも、最近では違ってきていますが)。これも考え方を変えれば、自分で値段を付けない、・・・損得を考えないで済ますという利点でもあります。
本当に良い物を作れば、その価値のわかる消費者は先を争って求めてくるでしょう。そうなると当然、市場の評価も高くなります。
「良い物を作る」ことだけ追求していけば、儲けを追及しなくても、結果的に儲かるようになります。これからの本当に良い物とは、「心のレベルを高くあげるもの」であり、これらは損得の追求では出来ないことがお分かりいただけると思います。
(追記) 特殊な例ですが、あるキュウリ農家さんは、相場の特別高いときにかならず量を出しています。(平成15年10月27日藤野順弘)
詳しくは 無肥料無農薬スリーエフ農法【公開文集】


