作物に集う妖精たちと、牧神さん (藤野順弘、岩崎初雄)
平成14年 La Vie サンロード出版より (出版編集者、藤野順弘、岩崎初雄 対談より)
※掲載にあたっては、対談者本人の許可を得ています。
妖精さん、牧神さん
本誌前回は、藤野さんから、「嬉しい、楽しい、有難い」の話を聞きました。そういう心かけで作物に接していると、農家さんの波動が作物にに伝わるという事でした。すると、作物の妖精さんが協力してくれるという。
はて、妖精さんとはどのようなものでしょう。今の世の中、首をかしげるようなお話ですが、切り捨てずに「面白い」と興味を持つことにします。なぜ、「面白い」と思っているかは後でお話します。
藤野妖精さんというのは本来、どこの土地にもいるものですが、農薬などで住めなくなっている。たまたま岩崎さんの農場へ行ったとき「今日から、妖精さんと話しすることができますよ」と言いました。
妖精さんというのは、小人で、スコットランドのフィンドホーンの例が有名です。
本誌そう。小人という認識ですね。妖精(フェアリー)の研究では、3歳児くらいの背丈と思われているけど、ケシ粒のように自由に変わるとされていて、いたずらっ子といいますねぇ
岩崎最初に存在を感じたのは、野菜を作ろうとして畑を借りたのですが、使っていた方が牛の飼料にモロコシを植えていた土地で、手入れをしなくて草が沢山生えていました。
そこで刈り込んでいくと、ほぼ真ん中あたりで「そこは刈るな」と耳元で声がしたんです。最初のコンタクトです。藤野さんに聞くと、そこは神様がいるの刈るなと言うことだと言います。今考えると、それは妖精さんではなく、牧神さんだと思います。
うちのマッシュルームを作る圃場のエネルギーが低いので、そちらに移れないで刈残した草地にいたらしい。「フィンドフォーンの魔法」(ポールホ―ケン著・山川絋矢/亜希子訳、日本教文社刊)という本をみると、同じことがあって、そういう場所は約束事によって刈らない事になっている、とあります。
藤野手を入れないところに妖精さんがいて、妖精さんと話しが出来る人がいるので、必ずそこでお話をする、と本にありますね。
岩崎マッシュルームの圃場のエネルギーがだんだん上がってきているから、牧神さんと圃場で話せる状態になってきました。うちのマッシュルームの部屋は6室に分かれていますが、現れるのは主に3号室です。
本誌牧神さんと、妖精さんの関係は?
岩崎妖精さんを束ねているのが牧神さんで、ヨーロッパの神話や童話では、牧神は馬の姿で、顔は人間になっていますね。あれと同じ。牧神さんはドンとそこにいて、比較的おおらかですが、妖精さんはあちこち行っちゃうし、植物の成長をつかさどるのに、最近の人間に警戒心をもっているようにみえるのは、人間が農薬を当たり前のようにつかうからでしょう。だから起こっています。それで、牧神さんに話すと、じゃあ、妖精さんに話してあげようということになります。
透けて見える
岩崎今朝もマッシュルームの部屋に入りましたら、「水が足らない」と牧神さんが言います。マッシュルームづくりは昔から藁と馬糞をまぜて床を作りますが、良いマッシュルームは何と言うかねばりっ気がある。「水とこの感覚を憶えなさいよ」という意味のことを教えてくれました。
本誌声がする?へぇ~。貴方の言う牧神が馬の化身とすれば、マッシュルームとは関係が深いですものね。
それで思い起こすのは、ドビッシィーの「牧神の午後への前奏曲」という管弦楽(1894年マラルメ詩)があるけど、牧神が午後の暑さの中でみる欲望と夢です。妖精たちと水の精たちを追うのにあきらめて、自然界をすべて手中に収める夢をみているという詩ですね。牧神さんは妖精たちを束ねているんですね。それで岩崎さんは、牧神さんの姿を3号室で見ることが出来るんですか?
岩崎はい。うっすら透き通っていますが、四足で下半身は馬、首は人の姿でキバがあって角が生え、耳は悪魔の耳のように上にとがっている。
ハリーポッターという映画に出てきたのと同じです。ちょっと横を向くと、全く馬ですね。本誌高さは?岩崎2メートルくらい。急に目の前に現れる時がありますね。
本誌そんなに大きいもの。本物の馬くらいですね。これはビックリする話だなぁ。で、妖精さんのほうは?
岩崎妖精さんと小人さんがいます。本誌同じじゃないの?
岩崎別々です。妖精さんは高さ30~40センチくらい。うちにいる妖精さん達は体が茶色で、毛深い感じ。手に何か持っていて笛だか杖だか、よくわかりませんが。チョコマカ、チョコマカしている。一方の小人さんはキラキラ光る光の粒のかたまりで、はっきりしませんが、どうも妖精さんの手伝いをしているようですよ。今あなたのまわりにも見えていますよ。本誌私の?うちの中に入ってきたのかな?。妖精の中でもギリシャ神話のニンフは農園や牧場に花を咲かせ、家畜を見張ったり、人間の病気を治したりとおおむね人には友好的とされていますね。
一般的に言えば、ヨーロッパの古代ケルト人や北欧で信じられている超自然的なものでしょう。面白いですねぇ。
教えてくれる
岩崎マッシュルーム栽培では、いろいろな本を読んで勉強したのですが、文献にあることと実際ではずいぶん違うことがあります。例えば本にはマッシュルームは弱酸性でなければいけないとある。聞いてみると「違うよ、そんなことないよ」という答えです。
で、私のところは地下水が天竜川水系で、ペーハーが8あって、強アルカリなんです。すると文献では発芽しないので、マッシュルームに向かないとされていますが、うちではしっかり発芽しています。
ですが、僕はこれが牧神さんか、これが妖精さんかと多少見えたり声が聞こえたりするけれど、こういう話人にしても理解してもらえないじゃないですか。悪い知らせがあっても何もしてあげられない。
本誌それはそう。理解する人ほとんどいないでしょう。
岩崎うちのマッシュルームの圃場は、藤野さんによってエネルギーを上げて頂いていたから、立ち寄る人が大らかになって長いをするようになった。
私自身毎朝部屋に入ると大らかになって楽しくなるので、立ち寄る方も同じような気分になるのだと思います。なかには、すぐ帰ってしまう方もいます。何か気が合わないんでしょうかね。
本誌あなたの感じでは、その牧神さん、妖精さんはどこにでもいますか?
岩崎ええ。どこにでもいます。しかし、作物をつくる感謝がなかったり、地場の波動が日口と応援してくれない。作物は種を播けばだれでも同じように作れるじゃないですか。すると波動エネルギーなどどうでもいい。別に感謝する必要もないと思ってしまう。ですから作物の波動的なエネルギーが低く、体や心に良い作物とは言えないものができる。
妖精さんも得意なものがあるらしく、人参には、人参の、トマトにはトマトの妖精という具合に、。今のうちの圃場にはいろいろなそれが集まっています。
藤野さんに言われた言葉のなかで、一番心に残ったのは、「自分の魂レベル以上の作物はできないから、良い物を作るには魂を上げるしかないんですよ」という言葉でしたね。感謝することが魂の向上なんですね。それによって妖精さんが集まってくる、ということが分かりました。
見えるひとたちがいる
本誌なるほど。良いお話ですね。私が妖精さんを「面白がっている」のは、似た話を知っているからです。ひとつは、だいぶ前ですが、ある治療師の先生で霊能力のある人と九州を旅行して、神社の小高い森の丘へ登ったところ、私には見えないですが、そこに小人がおられ、「地主神」という。御祭神の宗像3女神ではありません。その土地土地についている神だそうで、ヨーロッパのチョコマカと働く妖精さんとは違うかもしれませんがね。
もう一つは、最近のことで、ヒーリングアーチストの娘がイングランドで研修に出かける寸前、東京の彼女のもとに一人の小人が現れた。一緒にいた人が、「見える人」で、その小人さんはイングランドから歓迎のため使いに来たのでしょう。モジモジとはにかみながら両手に土のようなものを持ち、娘に差し出しているというのです。「あら、ありがとう」と言って、両手でもらい、それを体に受け入れるしぐさをしたということです。そのときの小人さんは、人の顔ではなく、ドラえもん風だったと言います。
と言うわけで、北欧の妖精さんと共通する超自然体の物体に興味を持っているのです。
藤野それで私たちの話を聞いてもらえたのですね。
本誌北欧の妖精さんは、やんちゃで、人間に好意的だけど、短気で人に仇なすときもあるといい、そのときは、戸口に馬蹄を打ち付けておくと防げるそうですよ。あなた方が妖精さんを束ねているのは、牧神さん(馬)といっておられるのと関係がありそうですね。
「フィンドホォーンの魔法」では・・・
「フィンドホォーンの魔法」(ポールホ―ケン著・山川絋矢/亜希子訳、日本教文社刊)
最初、「フィンドホォーンの奇跡」として1981年に出され、さらに1994年にこの題名で出版された。著者はアメリカで自然食品などの通販をおこなうかたわらニューエイジのビジネスの研究者で、1972年ごろフィンドホォーンの共同体に来て、この本を書いた。
フィンドホーンは、スコットランド北端の小漁村で、砂地で地味が悪いところに最初1962年ピーター、アイリーン・キャディー夫妻、ドロシー・マクリーンの3人が有機農業の共同体をつくり、荒地を見事な農園とし、巨大な作物が”奇跡”と言われた。
本の中に数々の不思議な体験が出てくるが、後からきた人々もこの体験をすることができるのは、スコットランドがケルトの伝統から、人間と自然のつながりを残しているからで、妖精や牧神との出会いも納得できると、フィンドホーンを訪ねた訳者の山川絋矢/亜希子夫妻は「あとがき」に書いている。
ドロシーは妖精の存在に気づく一方、天井の彼女の言う「ディーバ」(光の生命)からのメッセージによって指示通りの農法を行ってきた。植物には化学肥料や養分という分野ではなく、「放射エネルギー」の見地から考えるべきだと告げている。「放射エネルギー」とは、いまいう「波動」である。
ピータ―・キャディーの波動は強く植物の生長に向いていた。メッセージはいう。「放射エネルギーは、あなた方認識しているよりずっと大きな役割を果たしている。自然の精霊たちは人間の放射するエネルギーから逃げようとしているが、それは彼らが人間のように厚い皮膚をもたなからだ」と。
1966年春、クロンビーは花壇のベンチで踊る少年の牧神に出会った。けむくじゃらの両足と割れたひずめ(というか山羊系か)、とがった耳、額の2本の津の。少年は彼の「こんにちは」の声に飛び上がった。「人間には僕たちが見えないはずだが」・・・そして交流が始まる少年は人間の読む書籍を不思議がった。そのあと本物の牧神(パン)が現れた。
詳しくは 無肥料無農薬スリーエフ農法【公開文集】

