天日塩といっても、害もある
塩のミネラル=にがり の 害も知っておきたい
天日塩には海のミネラルが含まれているから美味しいと説明してきました。現代の人の身体はミネラル不足だとよく言われます。その不足するミネラルは天日塩からとるのがよいともいわれますが、そのミネラルが全てが身体に良いことはないと言ったら驚く方も多いかもしれません。全てがよくないということは、部分的に身体に害になるものがあるということです。
なぜ害なのでしょうか。塩におけるミネラル分は別名で「にがり」と言われます。天日塩の成分をみると、ミネラル成分は100種類ほどにもなるのですが、そのうちに圧倒的に多くを占めるのが塩化マグネシウムと硫酸マグネシウムであって、この2つを主に「にがり成分」としています。
さて、「にがり」といえば何に使われているでしょうか。日本食のなかですぐさま連想されるのが豆腐です。豆腐は大豆から作られますが、大豆から豆乳をつくり、その豆乳に「にがり」を加えると、大豆たんぱく質と反応して凝固し始めます。ここで大切なのは、タンパク質はにがり成分により凝固するということです。
にがりには害があるという理由はここにあります。連想してみてください。私達人の肉体はタンパク質によって作り上げられています。つまり、にがり成分を食すると、そのにがりに触れた細胞とタンパク質は、にがりと結合をはじめ凝固しはじめます。消化器官を凝固し硬化させ、さらには腎臓や肝臓を経由し全身のあらゆる器官に硬化作用をもたらす恐れは否めません。
日本食は優れています
そのにがりの害を先人たちは体験をもって知っていたのか、その害を無害化する方法を自然なかたちで行ってきたのです。偶然なのか必然か、その無害化の方法が味噌や醤油そして豆腐の加工なのです。有害にがり成分は、原材料の大豆たんぱく質に有害にがり成分を結合させて安定した状態に変化します。
要するに、有害にがり成分は、人の身体にはいるまえに大豆たんぱく質に結合されて安定化するため、安全なかたちで身体に取り込まれます。日本人が古くから食べてきた和食のスタイルに、安全ににがり成分のミネラルを得る方法があったのです。
近年は色々な健康法が蔓延していますが、「にがり水」を飲む健康法というのがありますが、その害はすでにお分かりのことでしょう。

